今回は、Yashica Contax用、Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 + Mutar T* (2×) で、ファッション誌風ポートレート撮影用中望遠の代わりになるかをトライしてみました。
感想としては、例えばPlanar 85mmf1.4 (Yashica Contax用)のような強烈なボケが必要でなければ十分使えると思います。
現在、オークションサイト等では85mmや100mmクラスの中望遠レンズでポートレート向きのものは比較的値段が高い傾向にあると思います。
でも、おそらくPlanar 50mm f1.4を持っているオールドレンズファンの方は多いと思われ、これにオークションサイト等で数千円で売られているMutar T* (2×テレコン) を組み合わせ100mm f2.8相当として使ったら中望遠Planar の代用になりそうです。
今回は全体的に少し硬めのライティングで順光、逆光の両方をトライしてみました。
モデルをしていただいたのは、はっ花さん。
@elmamint
スタイルも良く、ポージングや表情づくりのセンス、スキル共に高いので、引きの撮影でも寄りの撮影でも高いレベルのモデルさんだと思います。
まずは順光。
モノブロック1灯を高い位置からリフレクター等は何も付けずにセットし、夏をイメージしたライティングをしてみました。
夏の強い陽射しをイメージしているので、絞りはf11。もともと、この頃のPlanarは開放付近では不安定ですが、f5.6くらいから超優等生レンズになるという特徴があります。
Mutarを使用してもほぼ同じような傾向だと思われます。なので、このようなシーンではくっきりとした絵をつくりだせると思います。
ちなみにライティングはこんな感じで。
次に、少しおとなしめな衣装に変更しました。
ライトは同じですが、地面の照り返しをイメージしたレフ板を下から入れました。
先ほどは元気な感じで撮りましたが、こちらは少し切ない感じにしてみました。
こちらの絞りはf8でくっきりと撮っていますので、なかり安定です。
次に開放(f2.8)をトライしてみました。
よく見ると、ピントは合っていてもどことなくふわふわした感じで、このあたりも、いかにもこの時代のPlanarっぽい写りですが、絵全体としては、かなり柔らかいイメージがでています。
最後に、こちらもおとなしめな白いワンピースで、夕陽逆光の切ないイメージで撮っています。
斜め後ろからクリップオンで夕陽風に、正面からも壁や地面の照り返し風のライトを合わせて合計2灯でライティングしています。
こちらはf8の引きで撮っています。
ややコントラストが下がってますが、逆光でのイメージづくりとしてはOKなレベルだと思います。
次の同じくf8で少し寄りましたが、逆光だとライトとの位置関係によっては派手リングだ出てくるようです。細かく解析はしていませんが、このようなリング状のフレアが写る事が時々あったので、この辺りは注意が必要かも。
最後に寄りでf5.6。
こちらも現代のレンズと比べるとコントラストの低下はありますが、気になるレベルではないと思います。
どうしてももっとボケがほしい場合はYashica Contax用Planar 85mm f1.4のようなレンズを買うか、頑張ってレタッチする必要があるかもしれませんが、そこまでボケは必要ないけどPlanarで中望遠ポートレートを撮りたい方にはおすすめな組み合わせかと思います。
また、すでにPlanar 50mm F1.4 とMutar (2×) をお持ちの方で、中望遠Planarのお試しをしてみたい方にもおすすめかも。