CONTAX645用 Carl Zeiss Apo Makro Planar T* 120mm F4 の3回目の作例紹介です。
スタジオポートレートの主力レンズとして使っていきたいと思っており、このレンズのトライアルは多めに行っていこうと思っております。
モデルをしてくれたのはmihoさん。
ミュージックビデオやCM等でも活躍されているとの事で、スタジオに来たときは何かパワーを感じました。
モデルとしての実力も高く、ほぼ完璧な表情づくりとポージングで、私の撮影ミス以外はほとんどハズレカットがありませんでした。
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なお、今までこのレンズでのトライアルは寄り撮影が多かったですが、今回は引きの撮影での印象も確認してみました。
開放でフォーカシングができるとは言え、f4なので引きでのフォーカシングはやや難しいところもありましたが、仕上がり自体は寄りと変わらない滑らかな階調だったと思います。
前回までのトライアルも合わせてのこのレンズに感じられる特徴として、コントラスト上げてシャープ感を無理やり上げている印象は全くなく、真面目にコツコツ解像力を上げ、収差を取り除いて作ったレンズという印象です。
そのため、十分なシャープ感をもちながら、色の階調は抜群に滑らかなので、ポートレートや自然風景を撮っているとなかり気持ちいいです。
(近いうちに自然風景も撮ってみたいと思います。)
昔ながらの真面目なコンセプトで、現代でも十分使えるレベルの品質を持ち、電子接点付きアダプターをつかえばSONYやCANONのカメラでも純正と同じように開放でフォーカスができて、値段はレンズとアダプター合わせても10万円ちょいというのはなかなかのコスパだと思います。
ちなみにこのレンズ、CONTAX 645システム自体はオートフォーカスシステムだったのですが、レンズの性能確保とAF機能を両立させるととんでもなく大きなレンズになってしまうという理由から、AF機能を諦めたようです。性能を諦めなかったのは当時のZEISSっぽいですね。
前半は、白い衣装をオパライト1灯。
肌やレースの滑らかさをうまく表現しながら、変なふわふわ感は無く、このレンズの得意なシーンの一つではないかと思います。
ちなみに前半のライティングはこんな感じです。
f7.1で撮影
f5.0で撮影
後半は黒の衣装に前からオパライト、サイドにカポックでバウンスで、合計2灯。
だいたいこんな感じです。
サイドがやや逆光気味ですが、それが原因となる破綻はなく、安定した性能を見せてくれました。
まずは引きをf8.0で撮影。
絞っても硬い印象はありません。
f5.6で撮影。
f5.0で撮影。
開放(f4.0)で撮影。
設計に余裕があると思われ、開放でも安定です。
私はフィルム時代、このレンズをポートレートでも風景でも愛用していたのですが、デジタルに移行する際、その時代はこのレンズが使えるアダプターが事実上無かったため、泣く泣く手放しました。なので、このレンズは私の中で2本目のApo Makro Planar 120mmです。
このレンズが現役だった2000年前後は、クオリティや性能において現代に近いレベルでありながら、メーカーの個性は十分に残っているといったレンズが多く、実用性と味を両立出来ている貴重な時期だと思います。
そしてなかでもこのApo Makro Planar 120mmはどちらも高次元で両立できていると思いますので、パッと買える値段ではないものの、コスパ自体は非常に高いと思います。もし購入を考えているとしたら、チャレンジする価値はあると思います。