最近、Zeissが多かったので、今回は少し地味にMinolta Auto Rokkor PF 55mm f2です。
実はこの日にレンズ、数ヶ月前にオークションで1000円強くらいで買った、絞り羽根不調要修理のジャンク品で、絞りを変えるのに時々うまくいかないときがあり、そのときはボディから外してレバーを動かさないとならないので、なかなか出すのがめんどくさく、しかも、以前紹介した、MC W.Rokkor-SG 28mm f3.5が、あまり特徴のないレンズだったので、結局数ヶ月間防湿庫で眠ってました。
しかし、撮ってみると平凡なスペックとは裏腹に、なかなか味のある写りで、しかもシャープネスや階調、つや感やボケの具合等なかなか悪くないというのが印象です。
逆光ではやや色収差が目立つときがあるものの、1000円強という価格からしたら上等な性能と味を持っていると思いました。
作例は世田谷線沿線を散歩しながら撮りました。
勾配標識とレールをやや逆光で開放(f2)で撮影。よい雰囲気だと思います。破綻は見られませんが、シャドーはあまり粘らない。
鉄パイプ材置き場に生える草、葉の生き生きとした感じと、鉄と木材の疲れた感じがよく表現できてると思います。f16で撮影
寄り側で、逆光の葉っぱをf2.8とf8の撮り比べ。
こちらはf2.8
こちらがf8
定番になりました世田谷八幡宮のドラゴンちゃんでも、f2 とf5.6で比較。
こちらはf2
こちらがf8
これも定番になりました、宮の坂駅前の古い車両の中。
こちらが開放(f2)
こちらがf11
こちらは開放(f2)
こちらがf5.6
山下駅を上から、f11
山下〜宮の坂間にある踏切をf16
同じく山下〜宮の坂間の柵に絡まる草、電車をバックにぼかして。f4で撮影
現代のレンズと比べるとやや基本性能が弱い時もありますが、十分なレベルではあると思います。雰囲気を写し込む力は優秀で、典型的なオールドレンズの優等生の一例と言ってもよいかも。